概要
WIPOが2022年におけるPCT出願件数の暫定統計を公表しましたので、PCT出願件数の概況について紹介いたします。
目次
- 総出願件数
- 上位出願国(出願人居住国/15ヶ国)
- 上位出願人
1.総出願件数
2022年のPCT出願の総出願件数は、暫定で278,100件と発表されました。これは前年(277,182件)との比較で、件数にして918件、率にして約0.33%の増加となりました。
2.上位出願国(出願人居住国/15ヶ国)
出願上位国の顔触れはほとんど変更ありません。前年比を見ると韓国とインドの伸びが目立ちます。右の折れ線グラフは上位5ヶ国、アジア諸国の合計、および欧州諸国の合計の過去10年間の全体占有率の変遷です。米国や欧州諸国が減少傾向であるのに対して、中国や韓国などアジア諸国は増加傾向が続いています。
3.上位出願人
上位出願人10社は上記のとおりです。Huawei社が6年連続首位で独走状態です。2位のSamsung社の前年比増加件数は、韓国全体のそれ(1,289件)を上回ります。一方で9位のLG社は前年の3分の2に激減しました。LG社は2021年にモバイル事業から撤退しましたが、2029年に商用化予定の6G等次世代通信技術の開発は継続中のようですので、今後巻き返しがあるかもしれません。