概要
米国特許庁費用が 2025 年 1 月 19 日付で改定されます。多くの項目が 7~10%の範囲で値上がりますが、大幅に値上がりする項目や新しく導入される項目もいくつかあります。今回は米国特許庁費用の改定について、手続き上納付頻度が高い項目を中心に紹介します。
※黒文字は 7~10%値上げ項目、青文字は 10%以上値上げ項目、赤文字は新規導入項目です。
目次
1. 出願時費用
2. 出願後~特許査定
3. 登録後
1. 出願時費用
※PCT 国内段階移行庁費用について、例えば、クレーム 10 項、独立クレーム 2 項、マルチクレーム無しの場合、№1+№3+№4 となります。現在は US$1,660 ですが、値上げ後は US$1,810 になります(US$150 高くなります)。
※新規継続出願は継続出願、分割出願、および一部継続出願(CIP)を指します。最早出願日は 20 年の特許期間の起算点となる出願日(非 PCT ルートは米国特許庁宛出願手続き日、PCT ルート(バイパス出願含む)は国際出願日)です。
2. 出願後~特許査定
※IDS 追加費用は以前に納付した追加費用を差し引いた金額を納付します。
※米国特許庁は、今回の改定において無料で実施していた Final Office Action 後の検討プログラム(AFCP2.0)の申請に対して審査官人件費等のコスト回収の目的で US$500 の料金設定を提案しましたが、この理解を得ることができず断念し、その結果、当プログラムを 2024 年 12 月 14 日付で終了しました。
3. 登録後
米国特許庁は係属中案件について、クレーム数の多い出願、引用文献数の多い IDS、および審査が進んだ出願の継続的な審査など、審査官の負担増加に直結するような項目に狙いをつけて大幅な値上げまたは新規料金設定を行い、コスト回収を目指しているようです。