韓国特許庁費用の改定

概要
発行月
2023年7月
業務分野
ダウンロード

ダウンロード

概要

韓国特許庁は2023年8月1日に庁費用の改定を行います。今回は、韓国特許庁費用の改定に関して紹介いたします。※1韓国ウォン=0.11円で換算しています。

目次

  1. 審査請求費用の値上げ
  2. 登録費用および年金費用の値下げ
  3. 分割出願費用の値上げ

1.審査請求費用の値上げ

(1)韓国特許庁は、韓国の審査請求費用が主要国に比べて低い水準であるため、人件費などの支出から年間約788億ウォン(約87億円)の赤字になるとし、これを補填する目的で審査請求料を約16%値上げします。(2)請求項10項の場合、変更前(\64,130)から\10,000以上値上がりします。
(3)新料金は出願日(国際出願日含む)が2023年8月1日以降の出願から適用されます。2023年7月31日より前に出願され審査請求が2023年8月1日以降という出願には適用されません。

2.登録費用および年金費用の値下げ

(1)韓国では個人および中小企業に対して年間1,000億ウォン(約110億円)の庁費用が減免されています。一方で、国内の物価上昇の影響で減免者と非減免者間の特許費用負担差が拡大し、公平性が問題視されています。そこで、韓国特許庁は庁全体手数料収入のうち最も割合の大きい(昨年は全体の約70%を占めた)登録費用および年金費用を10%値下げします。(2)1~3年次は登録費用に該当します。
(3)新料金は、登録費用について許可通知発行日が2023年8月1日以降の案件から、年金費用について2023年8月1日以降に納付される出願/特許から、それぞれ適用されます。

3.分割出願費用の値上げ

(1)現在、分割出願手数料は分割回数に関係なく同じ金額が適用されています。分割出願は出願維持の手段または審査期間延長などの手続き上の目的で悪用される事例が増加しています。そこで、分割出願の乱用を防止して特許庁の審査負担を軽減し、分割出願制度の趣旨を外れる審査遅延を防止する目的で、以下のように分割回数(2回~5回)に応じて値上げします。(2)1回目の金額は変更前と同じ額です。この金額が5回まで回数に乗じて増額されます。6回目以降は5回目の金額と同じ額です。
(3)新料金は分割出願手続き日が2023年8月1日以降の出願から適用されます。